川はもともと親しみのある場所でした。乙川にも昭和30年代には貸しボート屋があり、舟あそびをしたり、川で泳いだりする人の姿が見られたといいます。
それが時の移り変わりとともに治水対策による河川整備が進み、貸しボート屋は消え、コンクリート製の護岸ができ、安全性や苦情への対応などからルールが厳しくなり、徐々に親しみのない場所になってしまいました。
これは乙川に限ったことではありません。
川が使われないことにより、関心や愛着をもつ機会も失われ、そのことがかえって川の環境を悪化させることになり、危険性を増すことに繋がるのです。
こうした状況を改善するために、国土交通省は2009年(平成21年)より「かわまちづくり支援制度」という仕組みをつくり、地域の特性や実情をふまえて規制緩和を行い、その範囲で民間の収益事業を含む活動を可能とし、川に親しみ、まちの活性化にも寄与する使い方を推奨するようになりました。
2014年(平成26年)には、全国で水辺活用を啓発し、
実際に担い手を生み出していく野心的な試みとして「ミズベリング」というプロジェクトがはじまりました。
規制緩和により、川が使えるようになったからといって、川を使うことから遠ざかってしまった人々がすぐさま活用するイメージが湧いたり、使おうという意識が高まるわけではありません。
水辺活用がいかに楽しく、それによってまちや暮らしがどんなに楽しくなるのか具体的に示すことが必要であり、ミズベリングは新しい取り組みや担い手を増やしていくのに大きな役割を果たしました。
ここ岡崎では、2015年(平成27年)3月に「かわまちづくり支援制度」に登録、11月に名鉄鉄橋から吹矢橋までの乙川が規制緩和され、2016年(平成28年)より乙川活用プログラム「おとがワ!ンダーランド」が始まりました。
2021年(令和3年)3月までの5年間のおとがワ!ンダーランドの活動実績を踏まえ、2021年(令和3年)4月より、指定管理者として指定されたホーメックス株式会社と株式会社スノーピークビジネスソリューションズを中心にリバーライフ推進委員会が組成されました。
History
私たちの思いとこれから
HISTORY
乙川の歴史とあゆみ
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2015年 3月
国土交通省「かわまちづくり支援制度」に、岡崎市が登録
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2015年 8月
シンポジウム「河川から考える岡崎の将来像」開催
ハートビートプラン泉英明氏の水都大阪の事例を踏まえ、
乙川の河川活用を検討 -
2015年 10月
「おとがわプロジェクト」の一環で行われた
まちづくりワークショップの「かわまちづくり分科会」にて、
乙川活用プログラムの公募及び実施が提案される -
2015年 11月
乙川河川緑地(吹矢橋~名鉄鉄橋)が
「河川敷地占用許可準則に基づく都市・地域再生等利用区域」に
指定される -
2016年 2月
ワークショップ「ちっちゃく楽しい乙川革命」開催
乙川活用プログラムの募集条件等を具体的に検討
「おとがワ!ンダーランド」の名称が参加者の発案で決定 -
2016年 7月~
社会実験「おとがワ!ンダーランド2016開催」
実施期間:7月19日~9月4日(27日/48日)
実施団体数:32団体 / プログラム数:34プログラム
来場者数:約3,400人 -
2017年 7月~
社会実験「おとがワ!ンダーランド2017開催」
実施期間:7月20日~1月31日(54日/196日)
実施団体:24団体(新規13団体) / プログラム数:41プログラム
来場者数:約3,840人 -
2018年 4月
乙川活用の実行組織「おとがワ!ン活用実行委員会」発足
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2018年 6月~
社会実験「おとがワ!ンダーランド2018開催」
実施時期:6月1日~3月31日(64日/304日)
実施団体:23団体(新規10団体) / プログラム数:39プログラム
来場者数:約7,090人 -
2019年 4月
社会実験「おとがワ!ンダーランド2019開催」
実施時期:4月29日~3月31日(91日/338日)
実施団体:31団体(新規13団体) / プログラム数:60プログラム
来場者数:約21,431人 -
2020年 6月
社会実験「おとがワ!ンダーランド2020開催」 実施時期:5月2日~3月31日(151日/333日) 実施団体:24団体(新規3団体) / プログラム数:42プログラム 来場者数:約25,530人
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2021年 4月
ホーメックス株式会社と
株式会社スノーピークビジネスソリューションズを中心に
「リバーライフ推進委員会」発足
「乙川リバーライフプロジェクト 令和3年度」実施 -
2022年 4月
「乙川リバーライフプロジェクト 令和4年度」実施
SYSTEM
実施体制について
リバーライフ推進委員会は、
おとがワ!活用実行委員会が実施してきた、
おとがワ!ンダーランドの活動実績を踏まえ、
野外施設・公園を含む多数の指定管理者の実績を
有するホーメックス株式会社と
アウトドアブランドメーカー(スノーピーク)の
完全子会社である
株式会社スノーピークビジネスソリューションズ
それぞれの得意分野を活かし活性化していきます。
自然との暮らしや楽しみ方を提供し、
アウトドアライフをQURUWA全体へ展開する
象徴的な場を
つくっていきます。